2024年も半年が過ぎ、梅雨が終われば夏本番。最近も蒸し暑い日が続いていますが、今年は3月頃から、まだ春なのに暑い!と感じた方が多かったのではないでしょうか。
そんな気温が高くて日差しが強い日には、特に気になるのが紫外線ですよね。
紫外線対策といえば日焼け止めですが、種類が多くてどれを選べばいいのかわからない!と悩んでしまう方も多いと思います。
肌を守るためにも、美容と健康のためにも、自分に合った最適な日焼け止めを見つけることは非常に重要なことです。今回は、紫外線の基本から、最適な日焼け止めの選び方まで、種類別にわかりやすく解説していきます。
紫外線による影響と対策
紫外線とは何か
紫外線(UV)とは、太陽光に含まれるエネルギーの高い光線の一種で、私たちの生活や肌に様々な影響を与えます。適度に浴びると、ビタミンDの生成を促したり、免疫力を高める効果がありますが、過度に浴びると、皮膚がんや白内障などの健康被害を引き起こす恐れがあります。
そんな紫外線は波長の長さによってUVA、UVB、UVCの3種に分類されます。3種の中で最も波長が長いのはUVA、最も短いのがUVCです。波長が短いほど身体への影響力が強くなるのですが、逆に、オゾン層にカットされやすくなります。3種のうち、UVCはオゾン層にカットされるので地表には影響がありません。UVAとUVBは地表まで届き、それぞれが肌に異なる影響を及ぼします。
ところで、皆さんは毎日紫外線対策をしていますか?夏の日差しが強い日には、しっかりと対策をしているという方が多いと思います。ですが、油断して忘れがちになってしまうのが、曇りの日や雨の日の対策ですよね。実は、紫外線は曇りの日も雨の日も地表に届いています。もちろん季節や天候や時間帯によって紫外線量は変わりますが、肌を守ためにも、一年中しっかりと対策をする必要があります。
紫外線が皮膚に与える影響
紫外線の90%以上であるUVAは、肌の奥深くに入っていき、ゆっくりとシミやシワの原因になります。窓ガラスも通り抜けるため、うっかり日焼けの原因にもなりやすいです。
UVBは、肌の奥に入ることはほとんどありませんが、その分表面に影響が出ます。肌が赤くなるか(やけど)黒く(肌表面のシミ)なったり、色素沈着の原因になったりします。
UVCは、実は人体に一番有害とされていて、いわゆる皮膚がんの原因とも言われています。しかし、UVCはオゾン層でガードされるため、地表には影響がありません。
紫外線から肌を守る方法
紫外線から肌を守るためには、次の方法が有効です。
日焼け止めを使用する:
日焼け止めは、紫外線を吸収したり反射したりすることで肌へのダメージを防ぎます。自分の肌や用途に合ったものを選び、外出する30分前に塗って、2〜3時間を目安にこまめに塗り直すことがおすすめです。
帽子やサングラスを着用する:
物理的に紫外線を遮断することができる帽子やサングラスは、顔や頭部を紫外線から守るのに効果的です。帽子はつばの広いものを、サングラスはUVカット機能付きのものを選ぶと良いでしょう。
日陰で過ごす:
日差しが強い時間帯は、日陰で過ごすことで、紫外線を浴びる量を減らすことができます。公園やビーチなど、日陰が少ない場所では、日傘やテント、パラソルなどを活用すると良いでしょう。特に、紫外線が強い時間帯(10時から14時)は、対策をしっかり行うことが大切です。
日焼け止めの選び方とポイント
日焼け止め選びは、自分に合ったものを選ぶことが大切です。たとえ口コミやレビューが良かったとしても、その日焼け止めが自分にとって最適とは限りませんよね。例えば、炎天下の中でマリンスポーツをしたりする場合と、普段使いに最適な日焼け止めは異なります。SPF・PA値、使用感やテクスチャー、落ちにくさなどを考慮し、自分にとって最適な日焼け止めを選びましょう。各ポイントについて、詳しく説明しています。
SPF・PA値を考慮して選ぼう!
SPFとPA値は、日焼け止めの効果を表す指標です。
SPF値はUVB(肌の色・シミ・色素沈着)、PA値はUVA(シミ・たるみ)のカット力を示します。
SPF値は、何も塗らない場合と比べ、UVBによるダメージをどのくらい防止できるか(何倍の紫外線を当てると同様のダメージを生じるか)を示しています。
PA値は+(プラス)で表される部分がカット力の強さを表していて、最強は++++(4プラス)です。ライフスタイルや肌の状態に合わせて選びましょう。
日焼け止めにはSPFとPAがありますが紫外線のカット時間はよくわからないですよね。紫外線と日焼け止めの正しい考え方やSPFとPAのカット力、シミができるまでの時間、紫外線吸収剤と散乱剤についてなど、このコラムだけで分かりやすくご説明します。
UV耐水性で選ぼう!
● UV耐水性とは?
皆さんは日焼け止めに新たに加わった「UV耐水性☆」「UV耐水性☆☆」という表示を見かけたことがありますか。
このUV耐水性は文字通り、水への強さと落ちにくさを示しています。同じような言葉に「ウォータープルーフ」がありますよね。そちらの方が馴染みがあるという方が多いと思います。というのも、これまで各メーカーは、「ウォータープルーフ」「水に強い」などの表記で、日焼け止めの耐水性の効果を消費者に伝えてきました。しかし、ウォータープルーフ(耐水性)に関する統一の測定方法や基準というものがなかったため、その試験は各メーカーにより異なっていました。そして、その異なる基準の試験結果を元に表記されていたため、商品によって効果にばらつきがありました。このように曖昧だったウォータープルーフ(耐水性)の定義に関して、日本化粧品工業連合会が自主基準を設定し、新たに作られた表記ルールが「UV耐水性☆/☆☆」です。
実はこのUV耐水性の規格は2022年12月1日から導入されているのですが、現在はまだ経過措置が取られています。2024年12月から出荷される商品からは「UV耐水性☆/☆☆」と表記されるようになるため、これから目にする機会がさらに増えていくと思います。
UV耐水性☆ | 水中で20分運動を2回(計40分間)繰り返しても、SPFの値が水に浸かる前の50%以上維持される |
UV耐水性☆☆ | 水中で20分運動を4回(計80分間)繰り返しても、SPFの値が水に浸かる前の50%以上維持される |
● 注意点
注意点としては、UV耐水性はあくまでも肌外部から付着する水分に対する日焼け防止効果の維持力を示しているのであって、汗に対する日焼け防止効果の維持力を示すものではないということです。
汗をかいたり、長時間泳いだ後などは、必要に応じて塗り直しましょう。日焼け止めの効果を保つためにも、2〜3時間おきに塗り直すことをおすすめします。
また、UV耐水性の高い日焼け止めは汗や水に強い反面、落としにくいという特徴があります。
落としにくい日焼け止めは肌に残ってしまう可能性があり、肌トラブル(肌荒れ)を引き起こす原因となることがあります。そのため、UV耐水性が高い日焼け止めを使用する場合は、クレンジング剤や洗顔料をしっかりと選び、肌に負担をかけないようにすることが大切です。特に敏感肌の方は気をつけて選ぶようにしましょう。
使用感やテクスチャーで選ぼう!
日焼け止めは、日焼けを防ぐレベルだけでなく、肌への刺激や使用感も重要なポイント。近年の日焼け止めは種類が豊富である分、その使用感やテクスチャーは商品毎に異なります。肌に合ったものを選ぶと同時に、使用感やテクスチャーも重視して、快適に紫外線対策を行いましょう。日焼け止めの種類とそれぞれの違いを理解して、利用シーンに合わせてさまざまな日焼け止めを使い分けることもおすすめですよ。
種類 | 特徴 | おすすめ使用部位 | 利用シーン |
---|---|---|---|
スティック | 固形で塗りやすい | ボディ フェイス | 外出前 |
スプレー | ササっと塗れて時短ケアが可能 | 全身、髪 | 塗り直し用 レジャー 屋外 |
ミスト | メイクの上からでも使える | フェイス | 塗り直し用 屋外 |
ミルク・乳液 | 保湿ケアも同時にできる | ボディ | 外出前 |
ジェル | 肌に優しくベタつかない | ボディ | 外出前 |
クリーム | しっかり塗れて保湿力もある | ボディ | 外出前 |
● スティックタイプ
スティックタイプの日焼け止めは「固形」であることと「ベタつかない軽やかな付け心地」が特徴です。このタイプの日焼け止めは液漏れの心配がなく、コンパクトなサイズの物が多いため、持ち運びにも便利です。また、リップクリームのように繰り出して肌に直接塗れるので、子供も自分で手軽に塗ることが可能です。
● スプレータイプ
スプレータイプの日焼け止めの魅力は、なんといっても手軽さです。
手を汚さずに広範囲に素早く簡単に塗れるので、ビーチやアウトドアでの日焼け対策に適しています。シュッとスプレーするだけなので、嫌がる子どもにも瞬時に使えておすすめ。また、髪の毛も紫外線のダメージを受けるので、髪の紫外線対策を考えている人にはぜひ活用してもらいたいアイテムです。
● ミストタイプ
ミストタイプの日焼け止めは、スプレータイプと同様に手軽に使えるタイプです。シュッと吹きかけるだけで、液体が微細な霧状になって肌に行き渡るため、均一な塗布が可能です。さらに、メイクの上からでも使用できるので、リフレッシュしたいときや、メイクの仕上げとしても便利です。
● ミルク・乳液タイプ
ミルク・乳液タイプの日焼け止めは、水分と油分のバランスが良く、乾燥からも肌を守ってくれることが特徴です。テクスチャーは肌のうえで伸ばしやすく、ムラになりにくいのがメリットです。日焼け止め効果と保湿ケアを同時に叶えたい方に適しています。
● ジェルタイプ
ジェルタイプの日焼け止めは、みずみずしいテクスチャーで伸びが良く、塗りやすいことが特徴です。さっぱりとした仕上がりのため、汗ばむ季節に最適です。また、水分量が多いため、肌への負担が少なく、白浮きしにくいのも魅力です。
● クリームタイプ
クリームタイプの日焼け止めは、固いと肌に引っ掛かりやすいので、柔らかいタイプを選んでください。クリームは油分が多いためテクスチャーや保湿感もしっかりあります。そのため、きちんと塗れているかも分かりやすく、塗りもれはほとんどないと思います。ただ、デメリットとして、他のタイプと比べると白浮きしやすい製品も多いため、注意は必要です。
落ちにくさを重視して選ぼう!
夏は海やプールに出かける方も多いと思います。水に浸かることで日焼け止めが落ちてしまうのが心配な時は、UV耐水性の高い日焼け止めを選びましょう。また、長時間の外出予定があるけど、日焼け止めを塗り直す時間がない!汗で落ちてしまうのが心配!という時には、出かける前にスウェットプルーフの日焼け止めを塗っておくのもいいかもしれませんね。
マザーアンドドーターのUVシリーズ
【母と娘をつなぐシェアコスメ】をコンセプトにした新しい形の親子化粧品シリーズ、マザーアンドドーター。
日焼け止めのラインナップも豊富で、今回紹介したタイプの日焼け止めも揃っています。ぜひ公式サイトを覗いてみてください♪
まとめ
2024年夏本番に向けて、紫外線から肌を守るためには、自分の肌質やライフスタイルに合った日焼け止めを選ぶことが重要です。この記事があなたにとって最適な日焼け止め選びの一助となれば幸いです。